穴形状へのコーティング


お客様の要望で、穴の内部(内壁)にコーティング依頼があります。

たとえばパイプの内面ダイの内壁等です。

難しい要望として
内径φ3の30Lの金属パイプ、
角穴の内壁が製品形状になっている金型、
絞り加工用金型で強密着膜等がありました。
付き回り性の悪さはPVDの弱点です。

PVDは膜材料をイオン化、コーティングする商品にマイナスの電位を印可し、
膜材料を衝突させて成膜します。
しかし、穴内部にはイオンが届きにくく、膜厚、密着力も低下します。
炉内へのセッティング向き等工夫しておりますが、安定成膜困難です。

また、複雑形状や凹みの部分も成膜しにくいです。
上記写真の貫通角穴は40×30×40tで、かなり大きいですが角の部分に剥離が発生しています。

この弱点の克服のため、かなり前からある手法で、
スチール材質の金型に、ガスを使って内部窒化した後、
コーティングを行う“複合処理”の要望もありますが、
この場合も内部に成膜不可であることには変わりません。


このブログの編集者

株式会社オンワード技研
株式会社オンワード技研

1986年創業、DLC・セラミックコーティング・表面処理のプロ集団。
「EVER ONWARD=常に前進する。」をモットーに、コーティング専業メーカーとして全国のお客様の「ものづくり」を支えています。

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Posted by ONW