事例01:金型のバリによる剥離発生
商品の傷周辺にDLC-EXの膜剥離が発生しました (上記写真の白く見える部分)。
板状の金型で、材質はSKD11です。
傷はお客様で発生したもので、『傷了解済み』ということでコーティングを進めました。
この商品に関しては、磨きNGで、有機溶剤での洗浄後コーティングを行いました。
(当社では通常、汚れの除去が主な目的で軽く磨くことを行います。)
問題なく成膜し、検査で異常なく出荷しましたが、
お客様がウエスでふき取った後、剥離が発見されました。
<剥離箇所の特徴>ーーーーーーー
1、傷の内部に剥離はなく成膜している
2、傷に添った剥離だが周辺に広がっていない
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以上の特徴より、このように考察しました。
先方での傷発生によりバリが発生。
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弊社では、磨き等が禁止されており、浸漬洗浄のみ。
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DLC-EX成膜後、バリごと膜がとれ剥離が発生。
バリ (英語: burr) とは、材料を加工する際に発生する突起。フライス切削や穴あけ、研磨、旋盤加工などの切断・切削の際に、加工面に生ずる不要な突起をバリと呼ぶ。また、金型成型を行う際に、出来上がった成型品の金型合わせ目に位置した部分に生ずるパーティングラインの、突出が特に著しいものもバリと呼ぶ。
除膜後、お客様で磨いていただき、再DLC行い問題なく成膜しました。
バリの存在は厄介なものです。
コーティング前の磨きはバリ取りの目的もあります。
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